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non-hackerの日記

IT以外の趣味的な話を書くブログ

抗生物質に代わるかもしれないファージセラピー



最近ある病気にかかってしまい抗生物質を使っている。

抗生物質は細菌を殺す方法としては画期的だったが、耐性菌を生み出す結果になった(しまった、説明が一行で終わった…まあWikipediaがあるから大丈夫大丈夫)。

抗生物質 - Wikipedia

微生物が産生し、ほかの微生物など生体細胞の増殖や機能を阻害する物質の総称。ペニシリンが最も有名。

薬剤耐性 - Wikipedia

生物が、自分に対して何らかの作用を持った薬剤に対して抵抗性を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなる現象のこと。

薬剤耐性にどう対抗するか

細菌の薬剤耐性は、いわば人間が蠱毒*1 を細菌に対して行っているようなもので、いくら効能がある抗生物質を使ったとしても生き残った菌がどこかのタイミングで突然変異を起こしてしまえば、その薬はもう効かない。スーパーな菌が出来上がってしまうわけである。

まあ、この話自体は昔からテレビとかでやってるので今更かもしれない。現状は無駄に抗生物質を投与しないようにして耐性菌を増やさないことが医師によって取り組まれているとのことだ。

ファージセラピー - Wikipedia

そこで登場するのがファージセラピーである。 高校で生物を受講していた諸兄は、以下のような風変わりなウィルスを覚えていないだろうか? ファージ - Wikipedia である。ファージは大腸菌に感染して大腸菌を内部から殺すことが出来ることは覚えている方もいるかもしれない。要はそれを他の細菌、それも人間に害なすものに応用しようと言うのがファージセラピーなのだ。

Bacteriophage structure ja.png
By user:Y_tambe - Y_tambe's file, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1492957

www.nicovideo.jp

ファージセラピーはバクテリオファージを用いた細菌感染症の治療法である。 以前は、1920年頃の旧ソビエト連邦で広く使用・研究されていたが、ロシアおよびグルジア以外の国でこの治療法は用いられていない。ファージセラピーは医学のみならず、歯学、獣医学、農学などの分野にも応用できる可能性がある。

"ロシアおよびグルジア"、いきなり係争地の話になってしまった。しかし、あるところにはあるもんですねえ。グローバル化とは言えまだまだ世界の平準化は成されていない。

なぜ、ロシアのみでしか流行らなかったのか?

1941年に抗生物質が発見され、アメリカとヨーロッパで一般的に売られるようになると、いつしか欧米の科学者たちはファージセラピーの使用と研究からほとんど興味を失っていた。

からである。

日本でも実用化しないのかなー?

関連リンク

リンク先にもあるように、日本の研究者もすでに黄色プドウ球菌に対してファージを使った研究で成果を発表しており、決してオカルトではないことがわかります。(というかもう10年前だ…) kaken.nii.ac.jp

感想
  • 子供の頃「抗生物質が効かない細菌の出現で人類は滅ぶ!」みたいなテレビ番組を見て悲観してましたが、意外になんとかなりそうですね(のんき)
  • バクテリオファージに持たせる遺伝子をプログラミングできたとしたら、細菌側の突然変異を先読みして殺菌とか出来そうで夢が広がりますね。*2
  • 後はアレです、このバクテリオファージを現状の人体に埋め込めるように人間を遺伝子組み換えすれば(ミトコンドリアだって元は違う生物だったしヘーキヘーキ)、免疫が作れないタイプの病気*3にかからない人類の誕生です。

*1:蠱毒 - Wikipedia
「ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものが神霊となるためこれを祀る。この毒を採取して飲食物に混ぜ、人に害を加えたり、思い通りに福を得たり、富貴を図ったりする。人がこの毒に当たると、症状はさまざまであるが、一定期間のうちにその人は大抵死ぬ。」

*2:…何が言いたいかというと、細菌側の持ってる遺伝子配列は病原菌の検出時点ですでに決まっているのでそこからの範囲でしか突然変異をできません。なので、バクテリオファージが検出する菌の遺伝子構造に少しゆるみを持たせて検索させれば、ちょっと突然変異したぐらいではバクテリオファージの手を逃れられないというロジック。完全に私の妄想です。

*3:抗原連続変異