non-hackerの日記

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映画 「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」を見た



アラン・チューリングとは?

アラン・チューリング - Wikipedia

詳しくはWikipediaを参照してほしいが、アラン・チューリング自体については彼の墓碑銘が全てを表している気がする

「計算機科学の父、数学者、論理学者、戦時中の暗号解読者、偏見の犠牲者」

  • 計算機科学の父、数学者、論理学者
  • 戦時中の暗号解読者
    • 彼は第二次大戦中、イギリスの諜報機関MI-6配下の機関でドイツ軍の暗号機エニグマの永続的な解読を行える機械を開発した
  • 偏見の犠牲者
    • 戦後、彼は同性愛の罪*1に問われ、その後自殺した

チューリングマシンおよびチューリング完全という概念は今でもプログラマーたちの間で議論となる基本的な話である。 イギリスでは彼がニュートンに並ぶ天才と言われるし、実際知り合いのイギリス人もそう言っていた。 ものの話によるとアメリカのもう一人の天才ノイマンプリンストンで少しだけチューリングと交友があったらしい。 ノイマンは後にアメリカで ENIAC - Wikipedia を作った。

私見だが、数学的な理論を使える理論家でありながらエニグマ解読のためのチューリング・ボンベ(Bombe)*2を開発できたというところがやっぱりすごいと思う。 というのは、一般的に理論家は手を動かすのが苦手な場合も多く抽象的な理論と物理的な機械を両方扱えるというのは天賦の才能としか言いようがないと思うのだ。

ただし、彼が40台で亡くなったことおよび、彼の成果が暗号という政府から秘匿される性質のものだったため、ノイマンよりも有名ではないかもしれない。

映画の内容(ネタバレあり)

友人クリストファーの存在

映画ではチューリングが戦争中エニグマ解析のためチューリング・ボンベを開発する過程と、彼の学生時代の思い出がオーバーラップして進行する。 チューリングはボンベに「クリストファー」という名前をつける。これは実は学生時代に深く交友があり、幼くして亡くなった友人の名前なのである。 話しによればチューリングは彼を人工知能として復活させたいという望みを抱いていたとも言われる。

参考: 第13回:Who Killed Turing ? 誰がチューリングを殺したのか

なんと言うかめちゃくちゃ深く重い…(しかも男)。計算機の始祖は人工知能と不可分なのか?ぐっとくるものがありますね。

アスペルガー症候群的な描写

映画の端々ではチューリングが孤独でなおかつ独りよがり、空気は読めず人の言葉はその言葉そのままに受け取るという風に描写されている。 これは明らかにチューリングアスペルガー症候群だったという解釈で脚本が作られているのだと思う。 孤独で他人と協力しないチューリングジョー*3の助けでみんなとうまくやっていくようになる。

アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)

アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)

The Imitation Gameの日本語訳

気になったので翻訳を試みている、未完成だけどそのうち完訳します。 アラン・チューリング - FreeStyleWiki

*1:19世紀後期から20世紀前半にはイギリスには同性愛を罪とする法律があった(!)。信じられん

*2:これはエニグマ解読のための巨大な計算機、詳しくは次のサイトで チューリング・ボンベによるエニグマ解読の詳しい方法

*3:キーラ・ナイトレイが演じている。綺麗すぎるやろ、こんなん軍におるかいな…